azumur

2018.09.17
テキスト:柊明音

なみだぽろぽろ

 真夜中、樹木希林さんのことがふと頭に過った。いつのまにか涙がぽろぽろとこぼれていって、自分でもビックリしてしまった。

 訃報を耳にした瞬間、とても驚いたけど涙を流すことはなかった。それもそうだ。悲しくても、心がぽっかり空いてしまっても、だからといって必ず涙が流れるものでもない。大丈夫、これも正常反応の一つだと自分に言い聞かせる。

 たぶん、樹木希林さんはもうこの世にいない、もう息をしていないという事実が、あとからじわじわと押し寄せてきたんだろうなあ。悲しくとも、こういうことではめったに泣かない自分だからこそ驚いた。

 そんなことを書いていたら「悲しくないことが悲しい」と思って生きている一人の男の子のことを思い出す。

 「死ぬときぐらい好きにさせてよ」

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